私の咬合医療の師匠である、大阪大学名誉教授、日本咬合臨床研究所所長、丸山咬合医療センター所長の、丸山剛郎先生による2020年度臨床研修セミナー、特定非営利活動法人 日本咬合学会 質疑応答の内容です。少し長めなので分割しています。

 

質疑応答part1からの続きになります。

最初→質疑応答part1

次→質疑応答 part3まだです

市民公開講座→part1

 

咬合医療に関する歯科医からの質問に丸山剛郎先生が答える

という専門的な内容になっています。

 

 

Q.模型分析・診断

 

A.顎口腔形態診査チャートは僕が12年前に作った模型分析のチャート。
大事なのは全身健康チャートで患者をよむこと。
どんなタイプの患者さんか、どういう咬合に問題あるんだろうか。
ということを全身健康チャートからよんで考えるわけ。

そして模型を見て、やっぱりそうなんだという見方をする。
あるいは逆に模型を見て、この咬合異常だったらこんな症状があるだろうと。
その連携がものすごく大事なの。

 

この全身健康チャート、患者さんの前で見ながら質問するわけじゃなく頭の中に入れてほしいわけ。
正常模型を置いておいて、正常以外のところは全部異常。正常を把握することは一番大事。

先生方は異常は見たら分かるけれども、患者さんは分からない。
だから患者さんの模型と正常模型を見せて、ここがこうですよと患者さんに説明する。
患者さんは自分でそこそこ正常と思っているからすごく驚く。
必ず正常模型を置いて、患者さんの模型と見比べてみてください。
そして1つずつチェックする。

 

 

Q.咬合形態と症状の関連性について

A.歯の分析。それぞれの個々の歯の形が正常かどうか。

 

歯列弓形態。正常は放物線形。それぞれがどのような異常を生むか考えなきゃいけない。
狭窄形だったら側方、半円形だと前後など。側方だと腰にくるなど、模型見たときに浮かばなきゃいけない。

 

咬合彎曲。顎が安定しているかどうか、顎がずれやすいかどうかなど。
逆スピーはすごく悪い。スピーが強すぎても悪い。
顎は前後左右ある程度の余裕がないといけない。正しい状況ではまってたらいいけどそうじゃなければ絶対に首にくるよね。
逆ウィルソンも悪い。側方的なずれを生みやすい。

 

模型の分析。
まず顎偏位のための分析のラインを引くこと。診断するために。
この分析ラインを引くことによって、側方偏位・前後偏位・前方ピッチ・側方ローリングも模型見ただけで分かります。
僕の本にも書いてますけども、これ非常に重要です。

 

咬合面の分析。
上顎頬側咬蓋側の咬頭長ラインの連続性。咬蓋側咬頭内斜面。咬蓋側咬頭外斜面の連続性。
キレイに繋がっているかどうか。中心窩のラインこれも大事。
正常なカーブ、直線かジグザグになっているか、上顎も下顎も。
特にこの咬合面の分析は咀嚼運動にも重要です。顎位の安定のためにも。
キレイに頬側のラインが整っていると顎がきちっとそこに収まる。
これが傾斜してたり捻転してたら片方へ押し出されようとする。

 

上顎に対する下顎の安定性の見方。
本当に正しく配列されていて咬合調整もなにもかもちゃんとされていたら、上顎と下顎を持ってぐっと合わせるとお椀のようにギュッとなる。
この安定性がすごく大事。咬合調整はそこまでやるんですよ。

 

咬合平面の分析。
6前歯が正常でがたっと4567歯が落ちてる場合があるでしょ、これが逆の場合もある。
上顎も下顎もこれが正常でなきゃいけない、そういう咬合平面の見方もしていく。

 

下顎の位置。
これは先ほどの模型の分析ラインを引くと答えが出てくるわけ。
どちらにローリングしているかなど。

 

不正咬合。
これは難症例が多い。不正咬合をおろそかにしちゃいけない。
ずっと不正咬合で何十年もきていたら顎は絶対にずれているはず。
だから症状も永久化・恒久化している。

 

切端咬合。
前歯の切端咬合なぜ悪いか。
下顎の後方が上方に押し出されて、首のこりにくる。
変則性の場合は下手したら顎関節症も起こる場合がある。
前歯と臼歯、あるいは臼歯の切端咬合の場合。
まず顎位が安定しない。どこで噛んでいいか分からない。

 

 

ディープバイト。
動きが制限される。
顎が後ろにずらされて前に行けない。これも首こりにくる。
竹下夢二の美人画、全部あれは美人薄明。
前歯が舌側傾斜していてディープで深く入っている。
顎が後ろにずらされようとするし、顎関節症になるし、首こりがものすごい。
青白くて痩せている、だから竹下夢二の描く美人画は全部美人薄明。

 

オープンバイト。
前歯のオープンバイトはすごく悪い、前歯の咬合接触得られないでしょ。
MFAをいれてもらう。
前歯は門番・入口なのよね、前後的な動きは首のこりに一番影響する。
コントロールしているのは前歯。その前歯が働かないので、前後的な安定が得られない。
絶対に首にくるでしょ、だから前歯のサポートってものすごく大事。

 

クロスバイト。
前歯臼歯、一歯だけの場合も多数歯の場合もある。
特に、前歯片側のクロスバイトってものすごく悪い。
たとえば、上顎の前歯片側の2番のクロスバイトは、鬱症状を生む。
完全にずれてそこにはまり込んでるわけだ、自由度がなくてね。
そういうケースは、ほんとに鬱になってる。8割9割なってると思って間違いない。
見かけ上はなっててもフリーダムがあったらかまわない、ちょっとでもガタがあったらね。
なくて噛み込んでるやつとか最悪です。これは治療難しいよ。
矯正できないような状態だったら、いっそ補綴してしまった方がいいかなと思うくらい。
補綴で正常な位置に戻してしまった方がいいぐらい。それほど苦労します。

 

シザーバイト。
側方偏位を生みやすい。自由度がない。

 

叢生。
はっきりとはしてないけど経験からいうと、
顎が右にずれると下顎前歯臼歯は舌側に倒れる。
そうなると、右前歯臼歯が叢生になりやすい。
下顎の叢生はこういうこともある。

 

不正咬合の厳しさ・甘さ。
下顎運動を規制されると顎偏位を生じるか否か。
厳しかったら生じるよ、甘かったら見かけ上そうでも大丈夫。
不正咬合はスケルタルかファンクショナルか。
機能性のものは顎偏位によって生じると思ってよい。
骨格性の場合でも顎偏位治療で治る場合もあるけれども、ちょっとしんどい場合もある。

 

咬合形態の異常の分析。
どのような異常か。
その異常はどのような顎偏位を生じるかを診断する。
力学的に考えたらいい。
たとえば、下顎の3番のね、上顎との咬合接触が悪かったら、きつすぎたらね、
当然対角線上の顎関節がやられるとかさ。そういうものの見方していく。

 

症状の分析。
どのような症状・異常なのかということ。
これを健康チャートから読むということ。
こんな症状は、脳に起こっているか、末梢神経に起こっているか、身体の症状なのか。
筋筋膜はアナトミートレインの考え方、それからテンセグリティーの考え方。
顎の位置が動いたら全身の骨に影響及ぼしてくる。なぜかって筋肉で繋がっているから。
しかも筋膜で覆われているから。完全に全身に影響を及ぼしてくる。そういうふうに見ていくわけ。

その症状見てね、脳の症状だったらこれは筋膜も何も関係ないよね。
血液の血管の問題でしょ、首こりからきてるわけだ。
だからその症状がどっちからきてるかというのを見極める。
たとえば、便秘とか下痢とか言ったらこれは内臓じゃないか、脳じゃないかと考えたらいけないんで、いや腹直筋の問題だと。
だからそういうぐあいにそれぞれを細かく分析していく、考えていく、これはもうきりなくある、たくさんね。
その中で先ほども話したようにね、難症例に結び付く咬合異常というものをよく把握しとかないといけない。

 

 

続き→質疑応答 part3また後日書きます

最初→質疑応答part1

市民公開講座→part1

 

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