歯並びについて(交叉咬合)かみ合わせシリーズ⑦
交叉咬合(こうさこうごう)とは、通常、上にある歯は下にある歯よりも多少外側に出ているものです。しかし交叉咬合は、奥歯の噛み合わせが左と右で歪んでいる状態を言い、クロスバイトやすれ違い咬合と呼ばれる場合もあります。
交叉咬合は上顎が小さいことから起こることが多い咬み合わせで、左と右の奥歯全体が歪んでいるケースもあれば、左と右のどちらかが歪んでいるケースもあります。
例えば、右側の上にある奥歯が下にある奥歯よりも内側に生えている状態で、左側の奥歯は正しい噛み合わせである場合や、左右の両方とも上にある奥歯が下にある奥歯の内側に生えているパターンも存在します。
これらのケース以外にも、左右に限らず、一部分の歯の場所だけが歪んでいる場合もあります。
交叉咬合の原因は3つ
-骨格や歯の成長過程によるよるもの-
左右のバランスが取れていない顎(アゴ)の成長。他にも、指をしゃぶったり舌で歯を押す、口で呼吸をしたり頬杖をよくするなどの悪習慣が原因です。
-事故などの外的な要因によるもの-
顔の周辺に強く大きい衝撃を受けた場合や、歯を治療するための被せ物や差し歯が適切な箇所に装着できていない。
-先天的によるもの-
両親の遺伝から受け継がれている顎の骨格が歪んでいた場合。
交叉咬合のリスク!!
交叉咬合の恐ろしいところは、歳の経過とともに顎や顔に影響が出ることです。
歯が交叉しているために顎はそれに合わせて変形・移動し、徐々に顎の位置がズレてしまいます。
顎がズレると、筋肉のバランスや、咀嚼のバランスが悪くなりやすく、それらは頭痛や首こり・肩こり、腰痛などの不正愁訴(ふていしゅうそ)につながる可能性があります。
また、そのまま移動やズレが大きくなると、顔全体が歪んで見えるほど顎のバランスが悪くなることもあります。
また、内側に入ってしまった歯の隣接する面や、重なり合った歯は歯ブラシが届きづらいため歯垢や歯石が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
治療について!
治療に必要な期間は個人差がありますが、軽い場合で約1年半、重い場合で約3年と言われております。
矯正治療は厚生労働大臣が定める疾患によって施術したものや外科手術を必要とする顎変形症前後の場合は保険診療が適用される症状もありますが、一般的には保険の適用外で自由診療となります。
正確な矯正治療の期間と掛かる費用については、患者さまの症状や進行具合などで治療方法も違ってきます。
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