乳歯が生え揃う2歳半から3歳ごろになると、検診で指摘を受けたりお子様の歯並びの悪さが気になってきたりと心配な親御様も多いのではないでしょうか。

歯並びが悪い、あるいはうまく噛めていない、あごが出ているような気がする、出っ歯かな。。
お子さまの成長の過程で「あれ、おかしいな?」というようなタイミングがどこかであるのではないでしょうか。
また、乳歯だけの時は歯並びが良くても、あとから生えてくる永久歯のほうが大きいので下の前歯が生えてくる時にねじれて生えてきたり、裏側から重なって生えてきたりということがあります。

また指しゃぶりがあったり、下唇を噛む癖があったりすると、奥歯で噛みしめても前歯があたらず、例えばラーメンを前歯でかみちぎれない開咬(かいこう)という状態になることもあります。

子供の歯並びに関する調査を2021年10月29日~30日、全国の歯科医師1,003人を対象にインターネットで実施したところ、診療している子供たちの歯並びについて「年々歯並びが悪い子供が増えてきていると感じるか」と質問したところ、92.8%が「はい」と回答。9割以上の歯科医師が子供の歯並びが年々悪くなっていると感じていることが分かりました。

 「歯並びが悪い子どもが増えてきている理由」は、「洋食化により咀嚼の回数が減っている」「遺伝」「噛む力が弱い」「お菓子を食べすぎているから」「骨格の変化で顎が小さくなってきている気がする」「正しいかみ合わせができてないから」等、遺伝や生活習慣を理由にあげる人が多かったようです。

歯並びが悪くなることによる悪影響について、何歳ころからどのような影響が出るのか?
「7歳ぐらいから偏頭痛の症状が出る」「中学くらいから運動能力に差が出る」「4~5歳から虫歯になる確率が上がる」「永久歯が生えるころから虫歯ができやすくなる」「14歳ごろから矯正が必要になる」「5~6才くらいで前歯が永久歯に変わるころから、歯並びが悪くなる」等です。
生えかわりのはじめの時は少しの凸凹(デコボコ)であっても、永久歯への交換が進むにつれて凸凹が大きくなることが考えられます。
凸凹が大きいと汚れがたまりやすく歯磨きもしづらいことから虫歯になるリスクが大きくなるだけでなく、将来大人になってから歯を失う原因が最も高い歯周病になる可能性が大きくなります。

お子様の歯並びが悪い原因は、歯だけでなく顎にもある場合があります。顎が成長しきってからの矯正は、抜歯をともなうケースや骨を切るような外科手術が必要になることも。

まだ骨が柔らかく、顎が成長段階にあるお子様のうちなら歯が動きやすいため、顎を正しい形に導いて、歯がきれいに並ぶスペースを確保しやすいのです。

お子様の歯並びはそれぞれに状態が違うものです。
矯正治療が必要な歯並びかどうかの判断は、歯科の専門知識が必要です。そのため、受け口なら3歳ごろ、他の不正咬合でも前歯が乳歯から永久歯に生え変わる7歳ころまでに、受診していただくことをオススメします。

早めの診療で、お子様にもっとも負担の少ない治療法と費用を抑えられる時期などの選択が可能になります。

 

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