コロナでの重症化を防ぐ、歯科医の提言②
以前、コロナウイルスから身を守る方法として歯科医の立場からの提案をさせてもらいました。→こちら
今回はその第二段です。
元国立感染研究所で鶴見大学歯学部教授の「花田信弘」先生はNHK総合テレビ「あさイチ」に2020年4月20日にご出演され、「新型コロナウイルス感染症 と口腔衛生の関係」を話されました。
要約すると、新型コロナウイルスで重症化するのは…
①ウイルスによるウイルス性肺炎
②ウイルスによる肺の免疫力の低下で、普段なら大丈夫な歯周病菌などによる細菌性肺炎このダブルパンチによるものではないか。とのことです。
ウイルス感染の予防は難しいので細菌性肺炎のリスクを減らすために歯みがきだけでなく舌清掃も行いましょう。
という話ですね。
ではこの舌清掃でなぜリスクが減るのか。どうやって清掃すればいいのか?
舌清掃の目的は舌苔の除去。
舌には「舌苔」(ぜったい)という苔状の物質がついています。
この舌苔の構成成分の中に細菌が入っています。
あとは食べ物の残りかす・白血球・粘液・はがれた細胞など。
この舌苔の成分である細菌は普段から少量ですが肺の中に入ります。
健常者であればほとんど問題はないのですがなんらかの理由で免疫力が低下していたり、口腔ケアが足りていなくて舌苔が厚くなっている要介護高齢者などは誤嚥性(ごえんせい)肺炎などのリスクが高くなります。
舌苔が厚くなっているということはその構成成分である細菌の量も多くなっているということ。
舌清掃でしっかりケアして細菌性肺炎のリスクを減らしましょう。
舌苔の清掃の方法。
①まずは舌苔を湿らしましょう。
口の中が乾燥した状態で清掃を始めてしまうと舌の粘膜や味を感じる味蕾(みらい)細胞などを傷つけてしまう可能性があります。
②次に鏡で舌苔がついている部分を確認しながら舌ブラシをゆっくりと舌にあてて軽く手前に引きましょう。
これを何度かくり返します。
この時にいきなり奥からではなく真ん中のあたりから始めて徐々に奥のほうへいかないとえずくこともあるので気をつけましょう。
③最後にしっかりうがいをして浮き出た細菌を吐き出しましょう。
注意点として舌苔を一度に取り除こうとゴシゴシせずに、毎日の清掃で徐々に取り除ければいいというつもりで優しく丁寧に舌ブラシをあてましょう。
※当院でも舌ブラシの販売も行っておりますし、ネットなどでも購入可能です。
新型コロナウイルスの感染を対策として口腔ケアの占める割合はみなさんの思っている以上に重要です。
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