暴れん坊将軍と花見について
寒かった冬も、ようやく終わりそうな今日この頃。
和歌山城では桜も満開で、連日たくさんの人が来場しています。
そんな和歌山城ですが、本日(4/4)時点では「散り始め」だそうです。
紀州藩主といえば8代将軍・暴れん坊将軍こと徳川吉宗が有名ですが、実は花見の風習は、隅田川堤(向島)や飛鳥山(王子)、御殿山(品川)などにサクラを植樹して、さらには花見客用の飲食店までつくらせて、庶民の花見を奨励したのがはじまりといわれているのをご存知ですか。
「享保の改革」で知られているように、色々と新しいことを推し進めた将軍だといわれています。その中でも力を入れたことの1つに「治水」がありました。
当時、江戸の真ん中を流れる隅田川はまとまった雨が降ると増水しやすく、周辺の農村などに被害を及ぼすことがあったそうです。これを何とかしようと考えて行ったのが、川沿いに桜の木を植えることでした。
桜の花が咲く時期になると、きれいな桜を一目見ようと大勢の人が集まります。そうすると、集まった人たちによって川沿いの地面が少しずつ踏み固められて、簡単には決壊しない「堤防」ができると考えたのだそうです。
つまり、膨大なお金をかけて治水工事をするのではなく、たくさんの人の力を少しずつ借りることで、大きな堤防を作り上げたというわけですね。
なんて賢い人だったんでしょう。